〔九蹴日記〕鹿児島:鹿児島の「背番号10」。その右足が唸りをあげる日は近い。〔山本啓人選手:鹿児島〕

  • 強烈かつ正確なキックが武器の山本選手。チャンスを掴むため、日々戦い続けている。

「背番号10」と言えば、サッカーにおけるエースナンバー。鹿児島ユナイテッドFCで、その背番号10を背負うのはMF山本啓人選手だ。
FC KAGOSHIMA時代から活躍を続け、サポーターからの信頼も厚い山本選手。ボールコントロールが正確で、ボランチの位置から絶妙なボールさばきで攻撃を組み立てていく。その展開力の高さに加えて、右足のキックは精度、威力共に抜群。ミドルシュートやフリーキックから、数多くの見せ場を演出してきた。フィジカルの強さにも定評があり、一対一のディフェンスにも自身を持つ。

彼の総合力の高さに疑いの余地はない。普段の練習でも好プレーを続け、トレーニングマッチでも結果を残している。
しかし今期、山本選手にリーグ戦での出場機会はまだない。

鹿児島は今シーズン、山本選手と同じボランチとして、赤尾公選手、井上渉選手がハイレベルなパフォーマンスを見せており、井上選手の負傷欠場中も高野光司選手らが堅実なプレーでその穴を埋めている。
さらには内薗大貴選手や吉井孝輔選手も出場機会をうかがっており、ボランチのスタメン争いはし烈を極めている。
第4節、7節、11節ではベンチ入りを果たしているが、全員がハードワークし、特にサイドの選手の運動量が多い鹿児島にあっては、なかなかボランチに交代枠を割くことができないのが現状だ。

だが、山本選手はこの現状に甘んじているつもりなど微塵もないようだ。
「他の選手に負けてるとは思っていないし、自分が出ればチームの勝利に貢献する自信もあります。試合に出た時に、自分ができることをしっかりプレーで出せるように準備するだけです」と、いつ出番が来てもやれるという自信に満ち溢れている。
浅野監督も、試合に出ていないメンバーを含めて、全員が競争意識を持って日々のトレーニングに臨んでいることを評価している。この姿勢が個人の、そしてチーム全体のレベルアップにつながっていくのだ。

今のところ出場機会には恵まれていないが、山本選手に焦りはない。
「やるからには目の前の相手に負けないというのは、紅白戦だろうと練習試合だろうと関係ないですが、同じポジションの選手のことをそんなに意識してはいないです。それよりも自分がどれだけいいパフォーマンスができるかだと思っています」
同ポジションのライバルを過剰に意識しすぎることなく、あくまでも自分自身のパフォーマンスを高め、アピールを続けていくだけだ。

「これから暑くなりますし、今求められているのは運動量だと思っています。やっぱり走れないと戦えないですし、攻守において運動量が必要なポジションなので、そこは意識してやっていきたいです」という山本選手。
リーグ戦は30試合の長丁場であり、疲労が蓄積してくる夏場以降に、運動量が落ちない選手は間違いなく戦力になる。これから先もコンディションを保っていくことができれば、きっとチャンスは訪れるだろう。

「今は我慢の時ですし、焦れずにやっていきたい。チャンスが来た時にはいいプレーをする自信があるので、サポータの皆さん待っていて下さい」
サポーターも山本選手の活躍を待ちわびているはずだ。彼を待つサポーターのため、チームのため、自分のため。鹿児島の背番号10は「その時」に備えて今日もトレーニングに励む。

戦っているのは、ピッチ上の11人だけではない。

   

   

  • 笑顔でインタビューに答えて下さった山本選手。サポーターの皆さんに、ピッチ上でもその笑顔を見せてもらいたい。

Reported by 川畑究無



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