〔J1 2nd第6節:鳥栖vs.鹿島〕レポート:「話し合いながら、やるべきことをやった」(早坂良太)ことが一番の勝因。鹿島の猛攻に耐えた勝点3。

  • 日中の気温は35度を超えた。しかし、それを上回るほどの熱い試合となった。
  • 明治安田生命J1
  • 2nd第6節
  • 鳥栖
  • 鹿島
  • 20分豊田陽平(鳥栖)
  • ベストアメニティスタジアム
  • 2016年7月30日19:04

「鹿島の2ボランチからのパスを消して、ボール運びを難しくしてやろう・・・」とFW早坂良太は考えてプレーした。
しかし、鹿島はその想いを上回るサイドチェンジや楔のパスを通して、鳥栖のゴールに向かおうとしていた。
結果的には、20分にDF吉田豊からのクロスからMF鎌田大地がヘディングシュートを放ち、クロスバーからの跳ね返りを豊田陽平が決めた得点で鳥栖が勝った。
お互いの攻撃と守備の意図を見ることができた試合だった。
鳥栖と鹿島のサポーター以外でも、いやサッカーを初めて観る人でも、サッカーの面白さを十分に堪能できる試合だった。

早坂良太だけではない。吉田豊も「全員がハードワークと球際に強く行けた」と今節の鳥栖の守備を高評価した。
確かに、後半の鳥栖のシュートはわずかに2本で、試合をコントロールしていたのは鹿島といえるかもしれない。
ただ、早坂良太が「後半は、サイドに持っていかれるのは仕方がないので、ワンツーや中に入る動きをみんなで話し合って注意してやりました」と語るように、ある程度の割り切りが鹿島のボールを鳥栖ゴールから遠ざけていた。
終わってみると鹿島の得点はゼロで、鳥栖に勝点3が上積みされた。

確かに、石井正忠監督(鹿島)が意図した「徹底的にサイドを突いて」鹿島の選手はプレーをしていた。
選手の交代もボールの運び方も、サイドを起点に幾度となく鳥栖の守備に襲い掛かった。
しかし、「鳥栖の中央の堅い守備のところをボールを広げながら攻撃できればよかったのですが、前半は中へ中へと攻撃してしまったことが得点を上げられなかった原因」と石井正忠監督(鹿島)が振り返るように、サイドにボールを運んでも中央でのボールの動かし方は単調だった。
言い換えると、それだけ鳥栖の中央での守備が固く、鹿島の攻撃陣に中央でボールを動かす時間とスペースを与えなかったということである。

そして、最後の最後にその固いDFの中にDF青木剛を入れて、鳥栖の選手密度を高くする策をフィッカデンティ監督(鳥栖)は用いた。
鳥栖の選手たちが鹿島の攻撃意図を読み切って、中央での自由とスペースを奪っていた中で、監督の意図でさらにその守備を強固にしたわけである。
1stステージ優勝の鹿島を完全に抑え込んだ守備は、選手には自信となりサポーターたちには今後の期待へとつながったことだろう。
前節の福岡戦では攻撃の幅を見せ、今節の鹿島戦では守備での徹底さを内外に示してくれた鳥栖。
この試合は、単なる勝点3を上積みしただけでなく、これから対戦するチームに『鳥栖は厄介な存在』と植え付けたに違いない。
鳥栖の勢いには、夏の暑さは関係なさそうだ。

個の選手の能力を11人分足したからとてチーム力にはならないのがサッカー。
相性やその時の置かれている状況にもチーム力は左右される。
だからこそ、ピッチ内でのコミュニケーションが不可欠で、本能だけではプレーできないのがサッカーなのである。
攻撃の意図は守備の意図に邪魔をされ、守備の意図は攻撃の意図によって崩される。
テクニックを生かす知恵・アイデアもサッカーには必要なのである。

   

   

  • 鹿島にリスペクトしつつも、鳥栖のサッカーを出し切ったマッシモ フィッカデンティ監督(鳥栖)
  • サイドを徹底的に突きながらもゴールが遠かった石井正忠監督(鹿島)

Reported by サカクラゲン



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