〔J2第27節:熊本vs.長崎〕レポート:終盤に1点を返すも、もったいない2失点で及ばず、連敗。

  • 明治安田生命J2
  • 第27節
  • 熊本
  • 長崎
  • 62分 岸田翔平(長崎)
  • 90分 永井龍(長崎)
  • 90+3分 植田龍仁朗(熊本)
  • うまかな・よかなスタジアム
  • 2016年8月7日 19:03

 ゲームの入りは決して悪くはなかった。金沢、東京Vと続いたアウェイの2試合では、「立ち上がりに相手の圧力を恐がってしまった」(清川浩行監督)という反省から、全体を押し上げて出どころに対してプレッシャーをかけていく狙いで迎えた立ち上がり。しかし長崎はその狙いを察すると、自陣での組立て、あるいはトップの永井龍と佐藤洸一への供給、つまり縦への配球ではなく、広く揺さぶるボールの動かし方を増やして、徐々にペースをつかむ。特に左MFのパク・ヒョンジンからの正確なサイドチェンジで岸田翔平へ通す形が顕著で、熊本のプレッシャーは中盤で無力化された。

 それでも前半に関しては、最終的に中へ入ってくるボールには厳しく寄せて、フィニッシュまで持ち込ませる場面自体はさほど多く作らせていない。長崎が前半に作ったチャンスは、梶川亮太から右へ展開して岸田、養父雄仁とつないで低く早いクロスが入った8分と、フリーキックのこぼれから高杉亮太が持ち込んで狙った10分の場面のみで、29分の梶川のシュートも枠を大きく外れた。「前半に関しては、そんなにピンチはなかった」(GK佐藤昭大)のである。ただ、攻撃でもいいところはなかった。持ち上がってボールを動かしていても前線の動きに対して効果的なパスが届かず、記録上シュートをカウントされないまま前半を折り返している。

 フィニッシュの場面を多く作れなかったのは長崎も同じだったが、「前の方でコンビネーションや連動した動きがあまりなかったので、チームとして戦いギアを上げよう」(高木琢也監督)という狙いもあり、長崎は後半から佐藤洸一に代えて白星東を投入。この交代によって実際に「ギアが上がった」長崎は62分、その白のシュートのこぼれを岸田が詰めて先制。逆サイドから入ってくる岸田を浮かせていたのも要因だが、スローインからの流れで十分にアラートできておらず、スペースに勢いを持って入ってきた白への対応に緩さがあったことは否定できない。さらに終盤の90分には、点を取りに押し上げたDFライン裏のスペースに抜け出た永井に追加点を許した。これも浮き球のパスを出した宮本航汰への寄せ、永井の切り返しに対する対応など、防げる可能性はあった。

 2失点はいずれもリスタートからで、清川監督が振り返る通り「少し気が抜けた」瞬間を衝かれた恰好。しかし敗因を突き詰めるならば、攻撃面に潜む問題にも目を向ける必要がある。シュート自体は後半に押し込んだこともあって8本と、長崎の12本と大きな差はないものの、決定機の数は少ない。何より共通のイメージをもってボックス内へボールを入れることができたのは齋藤恵太のクロスが入った82分の他にはほぼ見られず、アディショナルタイムに入って植田龍仁朗のゴールで1点返したが、アタッキングサードに入ってから先、「最後の部分でクロスの質だったり、あるいはバイタルにボールが入った時の全体のアクションだったり、その辺が少し足りなかった」と、清川監督も認める。

 効果的な攻撃ができなかったのは、前からかけていく狙いのプレスが中盤から後ろまで連動できていなかったことも背景にある。次の試合まで中3日と時間はあまりなく大きな修正はできないが、ゲームの主導権を握るにあたって欠かせない要素だからこそ、再度チーム全体で共有していきたい。

   

   

Reported by 井芹貴志



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