〔J2第29節:北九州vs.愛媛〕レポート:復帰西嶋の活躍も、勝利遠く。

  • 記者会見に臨む柱谷幸一監督
  • 明治安田生命J2
  • 第29節
  • 北九州
  • 愛媛
  • 5分 西嶋弘之(北九州)
  • 79分 安田晃大(愛媛)
  • 本城陸上競技場
  • 2016年8月14日 18:03

 北九州は今節も先発メンバーの固定はせず、いくつかのポジションで選手の入れ替えを行い、センターバックでは西嶋弘之が今季初出場を果たした。

 その西嶋がいきなりの活躍を見せる。4分、北九州は川島大地が左足でシュートを放つとこれが相手に当たって逸れ、CKを獲得する。このチャンスにキッカーの井上翔太は判断良くゴール前に作られた密集に供給。GK児玉剛がなんとかクリアするが、そこに西嶋が詰めて北九州が幸先良く先制した。「イメージ通りにGKが弾いてイメージ通りにボールが来た」と西嶋。試合感覚の衰えていないことを証明する一撃となった。
 しかしゲームはその後、互いに五分五分のボールを奪い合う展開となり決定的なチャンスは作れない。21分に北九州は原一樹が右に展開し、オーバーラップした星原健太がクロス。これに井上翔太が飛び込んだが枠を捉えられなかった。

 後半に入ると愛媛にボールを保持され、古巣対戦となった安田晃大を起点として、ゴール付近まで何度もボールを送り込まれる。それでも柱谷幸一監督が「今日は良くヘディングでも縦に入ってくるボールとかクロスのところも跳ね返せてくれた」と称えた西嶋を中心に冷静に対応。セカンドボールも多くを与えることはなかった。こうした守備陣の奮闘で苦しい時間を耐え抜くと、65分には小手川宏基がクロスバー直撃のミドルシュートを放って流れを呼び戻し、70分には右サイドを突いた新井純平のクロスに再び小手川が飛び込んだ。惜しくも枠は捉えられなかったものの、追加点のチャンスを感じられる流れができていた。

 ところが…。79分。愛媛は途中出場の白井康介が左からクロスを入れると、それを跳ね返そうと飛び出したGK阿部伸行のパンチングがしっかりとはヒットせず、こぼれ球を想定していた安田が『恩返し弾』。「浮き球だったが本当にふかさないようにだけを考えて、枠に入れることに集中して打った」(安田)。このゴールで愛媛は敵地で勝点1を取り、北九州は逆に勝点2を落とすことになった。

 愛媛の木山隆之監督によれば「昨日(試合前日)も帰省の渋滞にはまって相当長い時間バスに揺られ厳しかった」という最悪の状態でゲームを迎えた。2戦連続ホームゲームだった北九州に比べると90分戦うのがギリギリというコンディションだったが、「勝てなかったという事実は当然あるが、それよりも今日はよくやったということを言わなければいけない内容だった」(木山監督)。しっかりとゲームを作ったことはまさに称えられるべきだろう。逆に北九州はホームの優位性を全く生かせず、早い時間に先制しながら勝ちきることができなかった。

 北九州は2010年に最下位を低空飛行し、11年シーズンにかけてリーグ戦では35試合連続無勝利を記録した。まさに勝ちきることができなかったシーズンだったが当時は降格制度がなかった。しかし今はそうではない。栃木や大分がそうであったように勝ちきれない者は容赦なくJ3へと突き落とされてしまうし、このまま引き分け続きでは残留ラインになるだろう勝点40に届かないのも分かりきっていることだ。チームはもっと危機感を抱かねばならないし、それに、ホームスタジアムにわずか1958人しか集まらなかったことに対してもあらゆる関係者が危機感を抱かねばなるまい。北九州は平均入場者数でもJ2最下位。J3を含めると、栃木、相模原、長野、富山、大分、鹿児島の後塵を拝している。

 袖に黒塗りのJリーグマークを付け続けるために。勝負は残り13試合となった。

   

   

〔J2第29節:北九州vs.愛媛〕各種コメント・試合前写真

Reported by 上田真之介



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