〔天皇杯2回戦:鳥栖vs.琉球〕レポート:初戦突破はできたが課題も見えた鳥栖。FC琉球の最後まであきらめないスタイルにスタンドからエールも。

  • 2月のTM以来の対戦となった鳥栖対FC琉球。お互い最後まで力を出し切った試合だった。
  • 天皇杯
  • 2回戦
  • 鳥栖
  • 琉球
  • 9分ムスタファ エル カビル(鳥栖)
  • 18分鎌田大地(鳥栖)
  • 62分岡田翔平(鳥栖)
  • 66分田辺圭佑(琉球)
  • ベストアメニティスタジアム
  • 2016年9月3日19:00

確かに、戦い方で難しいところはあったはず。
違うカテゴリーで相手の情報が少ないこともあるだろうし、FC琉球にしてみれば失うものなどない試合である。いつも以上にアグレッシブになったであろう。
「あまり出場機会を得られなかった選手を起用した」(マッシモ フィッカデンティ監督/鳥栖)ことで、連携を取ることも簡単ではないはず。
内容を顧みてみると、3-1という結果を素直に喜べない内容を見せた試合でもあった。

結果を素直に喜んでいいのだろうか

あえて厳しい書き出しをしたが、そう感じたサポーターもいたのではないだろうか。
鳥栖のサッカーは、最後までボールを追い、全員が走りきるものだという先入観が強すぎたためかもしれないが、試合経過の中でFC琉球の猛攻を受けた時間帯があったのは事実である。
フィッカデンティ監督(鳥栖)が「今日は絶対にやってはいけないという試合になりかけてしまい残念」と振り返ったように、3回戦にコマを進めたことと、出場機会の少ない選手が実践の場を踏んだこと以外は、期待していただけに残念に感じてしまった。
確かに天皇杯という難しいシチュエーションの中で戦っているから仕方ない部分もあるが、フィッカデンティ監督(鳥栖)が「残念」と発した言葉の中には、それ以外の意味も含まれているような気がしてならない。

相手の選手の足が止まりだしてからの試合運びを考えてみる

試合後に、足がつったFC琉球の選手に鳥栖の選手が駆け寄って治療を施すシーンが見られた。試合中にも同様に、あきらかに運動量は鳥栖が勝っていた。
これは厳しい沖縄キャンプで培ったものであるし、それがあるからリーグ戦でも上位で戦うことができている。
しかし、疲れた相手でもボールが来ればシュートは打つし、テクニックでかわすこともできる。いいかえると、負け試合は覚悟してもワンチャンスを狙ってゴールを目指すのが選手なのである。
この試合を振り返ると、序盤はお互いにアグレッシブにボールを追っていた。しかし、時間の経過とともにアグレッシブさとボール運びは鳥栖が勝りだしていた。
62分に岡田翔平(鳥栖)が技ありのシュートを決めた時点で、鳥栖の3回戦進出は決まったようなものだった。
FC琉球の選手の足が止まりだし、少しずつFWとDFの距離は開き始めていた。いつものリーグ戦ならば、この開いたギャップを使ってうまく試合を運ぶことができただろう。しかし、この試合ではリーグ戦とは違う状況が起きていた。
FC琉球の中盤より前の選手が、自陣に戻りきれずに鳥栖陣内に多く残るシーンが見られた。いわゆる『攻め残り』がリーグ戦よりも多くいたのである。
ひと泡吹かせようとロングボールを多用して鳥栖陣内にボールを送ると、攻め残りの選手がワンチャンスを狙っているのである。
66分にミドルシュートを決められて1点を返されてしまった。

リーグ戦も終盤に向かって選手の疲労は大きくなってくる。
降格権争いのチームが、ワンチャンスを狙ってカウンター的に仕掛けてくることも考えられる。
今回の試合のように、ロングボールを多用してワンチャンスを狙われる試合運びが予想される。
このような状況が幾度となく出てくる可能性がある中で、「試合にあまり出られない選手を起用したことで苦労したというのもわかってもらわないと・・・」(フィッカデンティ監督/鳥栖)という言葉は、サポーターを安心させるためのリップサービス的な含みで、実際にはこの試合で見られた課題は見抜いていることだろう。

次戦は、2ndステージ第11節浦和戦である。
これからどのような事態がチームを襲うのかは誰にもわからない。
今いる選手で、誰が試合に出ても同じような戦い方、鳥栖のサッカーができるように、フィッカデンティ監督(鳥栖)の手腕に期待しておきたい。

サッカーには正解がない。

カテゴリーが違っても、相手より多くの得点をあげるか、失点を少なくすれば勝者になるのがサッカー。
サッカーの原理原則は、どのカテゴリーでもどんな大会でも不変である。
しかし、相手を打ち負かしたり押さえつけたりせずにボールを運ぶので、ミスも出てくればアクシデントも発生するのもサッカーなのである。
争点で瞬時にプレーを判断する選手は、色々な情報を試合中に得ながら最善の判断を下す。
いいかえると、選手が下した判断がその時点でのベストチョイスなのである。
そのプレーを観たものが称賛や批判をしても、選択したプレーは変えられない。
『サッカーのプレーに正解がない』とはよく言ったものである。

マッシモ フィッカデンティ監督(鳥栖)

天皇杯ではサプライズが、よく起きるということは知っています。メンタル的な部分で、今日は絶対にやってはいけないという試合になりかけてしまったので、そこはすごく残念です。
今日のゲームでは、あまり出場機会を得られなかった選手を起用したうえで、しっかりと勝ち切ったということ、いくつかペナルティエリア外から打たれたシュートを除いて、3-0まではうまく試合をコントロールして進めることができていました。
(中略)
しっかり勝ち切ったので、満足しないといけないし、もう一度リーグ戦に向けて準備をし直そうという状態です。

   

金鍾成監督(FC琉球)

お疲れ様でした。
沖縄県代表として、一つでも多く勝ってコマを進めたいと思って試合に臨みましたけど、鳥栖の強さに勝つことができず残念に思います。

   

高橋義希選手(鳥栖)

カテゴリーの違う相手と戦うということで、難しい試合になりました。
3点を先に取ることはできましたが、そのあとに少し間延びしてしてしまいました。
全体で修正していかないといけないし、誰が出ても同じような戦いができるようにしていきます。

ムスタファ エル カビル(鳥栖)

まずは、勝つことが大事でした。
FWですので点を取ることは役目ですが、チームが勝てば私が点を取らなくても構いません。
(ゴールシーンについて)来たボールを蹴っただけです(笑)。

  • 「勝ち切ったことは評価したい」とマッシモ フィッカデンティ監督(鳥栖)
  • 「沖縄県代表として・・・」堂々と戦った金鍾成監督(FC琉球)

Reported bt サカクラゲン



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