最下位を脱出した北九州。今度こそ、今度こそ、降格圏からも抜け出して「残留」を確定させたい。
北九州が「裏天王山」に勝利し貴重な勝点3を手にした。対戦した岐阜を交わして21位に浮上したほか、金沢が引き分けに終わったため降格圏外との差もまた縮まってきた。
今季のプランの通りにシーズンを運んでいたとしたら、この終盤戦、北九州はプレーオフ圏内の争いをしていたはずだ。よもやここまで「降格圏」「残留争い」などと言葉を並べることになろうとは。今節も「天王山」という言葉の前に、「裏」の付く一戦になる。ただ、自分たちがどんな順位にいようとも勝点3を目指すことに何ら変わりはない。
加藤弘堅、ロドリゴが先発した北九州。途中からは大島秀夫、多田高行がピッチに立ったが1点も奪うことはできなかった。最終盤にはPKで追加点を浴びて0-2。上位相手とはいえ得失点差も広がる負け方で再び最下位に転落した。
17日に熊本で行われた練習試合。その後半から池元友樹がピッチに立った。8月14日の愛媛戦に先発したのを最後に負傷含みで離脱していたが、ストライカーが再復帰したのは心強い。
下位直接対決となった今節、柱谷幸一監督は「(試合前時点で)勝点5差の相手だったので、2差に詰めようと。勝点3しかないと入った」と並々ならぬ決意でゲームに臨んだ。その意に誰よりも応えたのが、4試合ぶりに先発のピッチに立った原一樹だった。
21位の金沢との勝点差が3に広がったという事実そのものは重いが、山形や讃岐なども白星を掴めず残留争いに巻き込まれている。今節は讃岐との直接対決。これを制することができれば讃岐との差は2に縮まる。
北九州は立ち上がりの1分、風間宏希の縦に出した浮き球に小松塁がタイミング良く抜け出すと、小松はそのままゴール左隅に振り抜いて早い時間に先制。これがチームにとっては5試合ぶりのゴールとなった。