〔J3第1節:鹿児島vs.富山〕レポート:どんなサッカーを魅せてくれるのか。鹿児島のJ史が始まる。

  • 待ちに待ったこの日の開幕戦。多くのサポーターの夢がかなった日でもある。
  • 明治安田生命J3
  • 第1節
  • 鹿児島
  • 富山
  • 鹿児島県立鴨池陸上競技場
  • 2016年3月13日13:30

2016年3月13日。
鹿児島ユナイテッド(以下、鹿児島)を支えてきた人々が待ち望んでいた日がついに訪れた。
J3開幕戦となったこの日、ホーム鴨池陸上競技場では、4,400人を超えるサポーターが熱い声援で選手を後押ししていた。
鹿児島のJ参入を祝福する和やかな雰囲気の中、試合はキックオフを迎える。
しかし、この初めてのJの舞台で、多くの人が期待と同時に不安を抱えていたのではないだろうか。

鹿児島のサッカーは、Jリーグで通用するのか?

この日の対戦相手カターレ富山は、昨季J2昇格を目標に掲げながら5位というチームとしては不本意な成績に終わったが、今年こそはJ2昇格を果たすべく、今シーズンから就任した三浦泰年監督のもと、即戦力となる選手の補強を行い選手層を増している。
そんな富山相手の第一戦は「Jリーグで通用するか」という問いへの大きなヒントとなるかもしれない。
試合序盤から、最終ラインでボールを保持する富山に対し鹿児島は積極的にプレッシャーをかける。
試合全体を通してハードワークし、前線からプレスをかけて高い位置でボールを奪い、素早く攻撃に転じる。これまでも鹿児島が貫いてきたプレースタイルだ。
これに対し富山は慎重にボールを回しながら、鹿児島のプレッシャーをかわして前線へボールを送り、エース苔口らがディフェンスの裏のスペースへ抜け出すことで何度もチャンスを作っていく。
前半は富山ペースで進んだ。

この試合最大の決定機とも言える場面は前半35分、富山のコーナーキックからペナルティーエリア内でフリーになっていた進藤へボールが渡る。
強烈なシュートはあわやゴールかと思われたが、これはバーに弾かれ難を逃れた。
「ああいうリスタートの部分でまだマークを外す部分もありますから、そういった部分はきつく言っていかないと」と浅野監督もここは反省点として挙げていたが、前半を無失点で凌いだ鹿児島が後半に攻勢に出る。
欠場した田上キャプテンに代わってキャプテンマークを巻いた司令塔・赤尾が中心となり、選手間で声を掛け合いながらプレッシャーのかけ方を修正したことで、富山のパスが鹿児島の守備網に引っ掛かりはじめたのだ。
高い位置でボールを奪うことに成功した鹿児島は、速攻からチャンスを作り出す。後半は明らかに鹿児島がボールを保持する時間が増え、決定機の数でも富山を上回っていた。
加えて、前半には何度か裏への突破を許していたFW苔口に対しても、DF水本が「前半は前を狙う(インターセプトを狙う)意識が強くて裏を取られた」「後半はそれをやめて、(パスを)出させてから行くという感覚でやった」と語ったように、ディフェンスの意識を修正したことで決定的な仕事をさせず相手エースを完封。
浅野監督が「押し込まれても失点せずになんとか耐えられる雰囲気を作ってくれた」と評したGK山岡の積極的な守備と的確なコーチングも光った。
決定的なチャンスを何度も作りながらゴールを奪うことはできなかったが、選手たちは最後まで走り続け前線からプレッシャーをかけ続けた。

そして、試合終了のホイッスルが鳴ると90分間走り抜いた選手たちへ大きな拍手が送られた。
引き分けではあったが堂々たる闘いぶりだった。
「Jリーグでもやれる」
そんな声も聞こえてきた。
筆者も、これだけの試合ができるのならばJ3クラブとも充分に渡り合っていけるのではないかと感じた次第である。

ただ、この試合への浅野監督の評価は「50点」と厳しい。たしかに、試合全体を通してみると富山がコントロールしていた部分が多く、最後の崩し切る精度、フィニッシュの精度等課題もあるが、これから長いシーズンを闘っていく中で必ずや成長した姿を見せてくれることだろう。
選手たちも、クラブ全体としても、鹿児島はこれからJリーグでの歴史を作り成長していくチームなのだ。
順風満帆とはいかないかもしれない。この先様々な苦難が待ち受けているかもしれないが、それを乗り越えて夢を叶えていく過程には、たくさんの喜びと幸せがある。
そんな喜びや幸せを、もっともっとたくさんの人たちと共有できたらどんなに楽しいだろう。
満員のスタジアムで選手たちを迎え、ゴールに歓喜し、勝利の喜びを分かち合う…。そんなクラブになってほしいし、鹿児島ならばきっと叶えてくれるはず。
Jの強豪チームになる日を夢見て、皆で共に成長していこう。
筆者も微力ながらその一端を担っていきたいと試合を観ながら感じた。

最後に、鹿児島担当の本業がイラストレーターということで、毎節その試合で印象に残った選手のイラストをご紹介していきたいと思います。
今回は、素晴らしい守備で相手エースを抑えきった両CBの水本選手、寺田選手と、GK山岡選手です!

   

   

  • 開場前から長蛇の列ができた。おらが街のおらがチームである。期待と不安も楽しむことができただろう。
  • サポーターもはやる気持ちを抑えられない野だろう。スタジアム外で気勢を上げる。
  • 鹿児島担当の本業はなんと『イラストレーター!』 毎節その試合で印象に残った選手のイラストをご紹介していきます。

Reported by ぽたろ



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